予約システムの選び方——個人・小規模の店が本当に迷う3択の分かれ目

「予約システム おすすめ」で検索すると、どのページも15個も20個もサービスを並べています。読んだあとに残るのは「どれも良さそう」という感想だけで、結局どれを選べばいいのか分からない——このページはその逆をやります。個人・小規模の店が本当に迷う3択(STORES 予約・RESERVA・freee予約)に絞り、判断の分かれ目だけを書きます。

数字はすべて2026年8月12日に各社の公式ページで確認したものです。STORES 予約については、当サイトで実際に無料アカウントを作り、予約ページが「予約受付中」になるところまで触っています。RESERVAとfreee予約は現時点では公開情報ベースの比較で、実機検証は準備中です。触っていないものを触ったように書かない——これがこのサイトの原則です。

ストップウォッチとメモを手に予約システムを検証している人のイラスト
当サイトは実際に登録して触った結果と、公式の一次情報だけで判断しています
目次

結論を先に:3つの質問で決まる

細かい機能表を見比べる前に、次の3つに答えてください。ほとんどの店はこれで決まります。

  1. 月の予約は50件を超えるか(STORESもRESERVAも無料は月50件まで。超えるとSTORESは月9,790円、RESERVAは月3,850円〜の有料プランに上がる)
  2. お金を先に受け取りたいか、来店後でいいか(先に受け取りたいならfreee予約は設計が合わない)
  3. 事前決済の月額はいくらになるか(月17万円を超えて安定するなら、STORESは有料プランに切り替えたほうが手数料が安い)

1がノー、2が「来店後でいい」なら、どれを選んでも大きな失敗はありません。1がイエスなら実質STORESかfreee予約の2択。2が「先に受け取りたい」ならSTORESが最有力、というのが今の結論です。理由を順に書きます。

無料プランの中身は「同じ無料」でも全く違う

3社とも「無料から使える」と書いていますが、無料の意味が違います。ここが最初の分かれ目です。

サービス無料プランの上限事前決済の手数料
STORES 予約月50件・予約ページ2つまで5.5%(中小特別料率の適用時は5.2%〜)
RESERVA月50件・登録顧客250件まで4.9%
freee予約無料で利用可6.0%+振込手数料

RESERVAの「月50件」は、1日2件ペースで埋まる店なら1か月持ちません。ネイルサロンや整体院のように1件あたりの所要時間が長い業種でも、週12件×4週で48件です。つまりRESERVAは「無料で試す」ためのプランであって、無料のまま営業を続ける前提のプランではないと考えたほうが実態に合います。有料プランのブルーは年払いで月3,850円(月払いなら5,500円)です。

ここで見落とされがちなのが、STORESのフリープランにも同じ月50件の上限があることです。登録して予約ページを作る過程では件数の案内が一度も出てこないため、公式の料金表を開くまで気づきません(当サイトも最初はそう思い込んでいました)。フリープランは月50件・予約ページ2つまで。つまり「無料で月50件」という条件はSTORESとRESERVAでほぼ並んでいて、差が出るのはその先の有料プランの値段です。STORESの次のプラン(スモール)は月9,790円で200件まで。RESERVAのブルーは年払いで月3,850円です。件数が50件を超えた時点で、月額の差が効いてきます。

ただしSTORESには「予約システム・POSレジ・決済端末のセット」であるスタンダードプラン(月3,300円)という別枠があり、事前決済の料率も下がります。件数を増やしたいのか、決済手数料を下げたいのかで入るべきプランが違うので、ここは混同しないでください。

お金を「いつ」受け取れるかで、向き不向きがはっきり分かれる

手数料率は誰でも比べますが、入金の条件まで読む人はほとんどいません。ここに一番大きな設計差があります。

  • STORES 予約:当月1日〜末日の決済分を翌月25日に入金。希望すれば毎週火曜の週1回入金に変更できる
  • freee予約:入金対象になるのは「サービス提供が完了したと思われる予約」。原則としてサービス提供日時から約24時間経過してから締めの対象になる(予約日からサービス提供まで25日以上ある場合は25日経過時点で対象)。締めは月2回、最低入金額は1万円で、下回ると翌回に繰り越し

この違いは、無断キャンセル対策として事前決済を入れたい店にとって決定的です。freee予約の設計は「サービスが終わってから店にお金が渡る」流れなので、前受金で客を縛る使い方には向いていません。一方STORESは決済が発生した時点で売上として立ち、翌月25日にまとめて入ります。ドタキャンが月に何件も出ていて、それを止めたくて予約システムを探しているなら、この一点でSTORESに寄ります。

ただしSTORES側にも待ち時間の問題はあります。月初に受けた決済は入金まで8週間近く空きます。開業直後で手元資金が薄い店は、週1回入金への変更を最初に申し込んでおくのが無難です(切り替え直後は一時的に入金が遅くなるケースがあると公式に注意書きがあるので、切り替えるなら早いうちに)。

手数料は「率」だけで比べると間違える

率だけならRESERVAの4.9%が最安に見えます。ですが実際に払う額は、率×売上に月額プラン料金と固定の控除を足したものです。月商20万円の事前決済で比べると、こうなります。

条件(月の事前決済20万円)手数料プラン料金合計の負担
STORES フリー(5.5%)11,000円0円11,000円
STORES スタンダード(3.6%)7,200円3,300円10,500円
RESERVA ブルー(4.9%)9,800円3,850円13,650円
freee予約(6.0%+振込手数料)12,000円+振込手数料0円12,250円前後

※プラン料金は年払い時の月額換算。RESERVAは月50件を超える前提で有料プランを算入。freee予約の振込手数料は公式の計算例にある250円で計算。当サイトによる試算で、実際の請求額は各社の最新条件で確認してください。

この表の読みどころは順位が率の順位と入れ替わることです。率が最も低いRESERVAが、無料枠を超えた瞬間に総額では一番高くなります。逆にSTORESは、事前決済が育つほど有料プランのほうが得になり、月17万円あたりで逆転します(1.9ポイントの料率差で3,300円を回収できる金額)。手数料の細かい計算は、専用の計算機を置いた記事で試せるようにしています。

機能の差より、まず「自分の店の予約の形」を確かめる

ここまでは料金の話でした。実際に使い始めてから「合わない」と気づく原因は、料金ではなく予約の入り方の形にあります。当サイトが無料アカウントで実際に予約ページを組んだときに引っかかった観点を、そのまま判断軸として挙げます。

  • 担当者を選ばせるか:1人営業なら不要。スタッフ2人以上なら「誰の枠か」を管理できる作りが要る。STORESは予約ページ作成時に「ひとりではじめる」か複数スタッフかを最初に聞かれる
  • 設備・部屋の取り合いがあるか:施術ベッド2台、レンタルスペース3部屋など、人ではなく設備で枠が決まる店は要件が一段複雑になる
  • 1件あたりの所要時間がバラバラか:60分固定なら何でもよいが、30分〜180分まで幅がある業種はメニューごとの所要時間設定が必須
  • 予約の入口をどこにするか:既存のホームページに埋め込むのか、予約ページのURLをSNSのプロフィールに貼るだけで済ませるのか
  • 当日の変更・キャンセルをどこまで自分で受けるか:電話で受け続けるなら、システムを入れても手間は減りにくい

この5つのうち、上から3つに「はい」が多いほど、無料プランのまま長く使うのは難しくなります。逆に1人・1部屋・所要時間ほぼ固定なら、どのサービスでも無料の範囲で回ります。その場合に効いてくるのは機能ではなく、自分が管理画面を触っていて迷わないかどうかです。

選ぶ前に必ず確認しておくこと3つ

実際に登録してみて、事前に知らないと足が止まると感じた点です。

  1. 予約ページを一般公開するには、事業者情報の表示(特定商取引法に基づく表記)の設定が要る。予約ページ自体は数分で作れますが、公開の前にこの関門があります。自宅を仕事場にしている個人は、住所の扱いをどうするかをここで一度考えることになります
  2. 事前決済を使うには審査がある。登録した瞬間にカード決済が使えるわけではありません。開業日から逆算して早めに申請しておくのが安全です
  3. 「有料機能お試し中」の表示に注意。無料プランで触っていても、一部の機能にはお試し中のバッジが付いています。試用が終わったあとに何が残るかは、契約前に料金表で確認してください

タイプ別の結論

あなたの状況まず試すべき理由
開業準備中・予約はまだ月10件以下STORES 予約(無料)0円のまま予約受付まで到達できる。月50件以内なら費用は発生しない
ドタキャンを止めたいSTORES 予約(事前決済)決済発生時点で売上が立つ。前受金として機能する
月50件を超えそう・当面は決済不要RESERVA も候補有料プランの月額が安い(月3,850円〜/STORESは月9,790円〜)
会計をfreeeでまとめているfreee予約会計との地続きが最大の利点。ただし入金は後払い設計
事前決済が月17万円を超えて安定STORES 有料プラン料率差1.9ポイントでプラン料金を回収できる

この記事の根拠と、まだ確かめていないこと

正直に線を引いておきます。STORES 予約は当サイトが実際に無料登録し、営業時間の設定から予約ページ作成、メニュー登録、ステータスが「予約受付中」になるところまでを自分で操作しました(所要約15分・費用0円・カード登録なし)。手数料と入金条件は公式のヘルプと料金表で確認しています。

一方、RESERVAとfreee予約については、この記事の数字は公式ページに書かれている条件を読み取ったもので、管理画面を触った上での評価ではありません。操作性・つまずきやすい箇所・実際の画面の分かりやすさは、登録して検証したうえで別記事にします。それまでは「条件の比較」として読んでください。

根拠:STORES 予約 公式/同 よくある質問(入金サイクル)/RESERVA 料金プラン/freeeヘルプセンター(かんたんネット決済の売上) いずれも確認日:2026年8月12日

関連記事:無料プランの条件だけを横並びにしたものは無料で使える予約システムの条件、LINEから予約を受けたい場合はLINE予約システムの比較にまとめています。

まとめ

個人・小規模の店にとって、予約システム選びは機能比較ではなく「無料の範囲」「お金を受け取る順番」「手数料の総額」の3点勝負です。迷ったら、まず0円で予約受付の形まで作れるSTORES 予約で自分の店の予約の形を確かめ、件数と決済額が育ってから有料プランや他社を検討する——これが今の時点での結論です。各サービスの詳細は、実際に触った検証記事のほうに書いています。

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